Naturing Thailand

 タイと仕事で関わりを持って30年以上が過ぎました。 現在は帰国していますが、またタイに行きたいと思っています。  はじめはタイで遺跡や仏像を中心に撮っていましたが、いつのまにか蝶や動植物が主になってしまいました・・・

January 2010

イブシギンシジミ ‐ カオヤイNP林縁のシジミチョウその3

今日は、
イブシギンシジミ(Drina donina donina)
です。

和名がとってもシブいですね。

11月の寒い朝、カオヤイ国立公園のキララ第1ポイントタイの自然と風景のカオヤイさんとキララの出現を待っているときに現れました。

まず道路に降りて、その後近くの日の当たる木の葉の上に移動し、ちょっとだけ翅を開いてくれました。
表面の色はスソビキやオナガのシジミチョウに良くあるチョコレート色に青、紫がちょっとだけ乗った色合いです。

前々回紹介のキララその1で、同じ日に日の当たる小石の上に降りたヒューイットソンキララシジミがいましたが、日の当たる小石や道路は太陽の光で温まっているので、寒い日には身体を温めるために蝶が降りて停まるのではないかと思います。

最後の一枚は12月にやはりカオヤイさんと出撃したときに、キララ第1ポイントでキララのテリトリーから30~40m東側でテリトリーを張っていたイブシギンです。

Exif情報の詳細が必要な方は、フォト蔵-イブシギンシジミでご覧ください。

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<09/11/22撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>

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<09/11/22撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>

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<09/11/22撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>

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<09/12/13撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>

ウスアオモンキララシジミ(Poritia hewitsoni)♂in Khao Yai NP vol.2 Jan'2010


 今日は、今年の正月3日に見つけたキララの居るポイントとそこで撮影したウスアオモンキララシジミ(Poritia hewitsoni hewitsoni, CN:Common Gem)です。

1月3日に、カオヤイ国立公園へ行ったときに、大晦日にサイチョウやクロオオリスの大好きなセンダン科のAglaia spectabilisの実の熟し具合を確認してあったところへ、昼過ぎに移動しました。
ここは、半径30mくらいに実をつけたAglaia spectabilisが7本もあります。
大晦日にはカササギサイチョウが7~8頭きていましたが、今日こそシワコブかオオサイチョウもくるだろうと期待してです。
しかし、行ったときには羽がまだ茶色のカササギサイチョウの幼鳥2頭しか確認できず、1時間くらい近くを一回りして来ようと、車を止めた場所の近くを見回りに行きました。

近くの草原の林縁を歩いていたら、いきなり希少種のSemanga superbaが現れました。(次々回紹介予定。)
興奮して追っかけまわしているうちに、Poritia hewitsoniの♀が現れ、目の前で開翅しました。
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<10/01/03撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>

その後、ほかの♀や♂も現れ、この場所を「キララ第2ポイント」と名づけることにしました。
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<10/01/03撮影 カオヤイNP D700 NK 24-70mm F/2.8G>

一方、昨日紹介のカオヤイさんに同行させていただいた場所を「キララ第1ポイント」
と呼ぶことにしました。

1月9日、10日に改めてこの場所を訪れ、キララをはじめその他スソビキ、オナガ系のシジミチョウを中心に森の中から林縁にかけて活動するシジミチョウ7~8種が撮れました。
昨日のキララ第1ポイントで撮れた他のシジミチョウとも合わせてカオヤイNPの林縁のシジミチョウということであと一週間ほど紹介を続けます。

Exif情報の詳細が必要な方は、フォト蔵-Poritia hewitsoni vol.2にてご確認ください。

1月10日、このポイントは、森の北西が草原になっており、林縁にノボタン(Melastoma candidum)が点在しています。
1月は太陽が南にあるため、9時過ぎになっても草原に面する森の木には日が当たっていませんでした。
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<10/01/10撮影 カオヤイNP D700 NK Fisheye 10.5mm F/2.8G×1.5>

朝9時、森の縁から5mくらいまでは陰になって日が当たっていません。
ノボタンの葉も朝露に濡れたままです。
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<10/01/10撮影 カオヤイNP D700 NK Fisheye 10.5mm F/2.8G×1.5>

9時過ぎ、日が当たって葉の乾いたノボタンの葉上にキララ急降下です。
翅を開いてディスプレー開始です。
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<10/01/10撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>

もっと寄って撮ります。
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<10/01/10撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>
翅の表面に日が当たり、青緑色に輝きます。

今度は魚眼でもっと寄って撮ります。
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<10/01/10撮影 カオヤイNP D700 DXクロップモード NK Fisheye 10.5mm F/2.8G×1.5>
森の西側の草原には太陽の光が燦々と降り注いでいます。
ここ最近では、珍しい青空です。

近くのキク科の花の葉にも、もう1頭。
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<10/01/10撮影 カオヤイNP D700 DXクロップモード NK Fisheye 10.5mm F/2.8G×1.5>
こちらも魚眼で寄りますが、残念ながら木の葉の影が一部被ってしまいました。

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<10/01/10撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>
前の写真の個体が飛んだ後、草の葉に停まりました。
10時10分、もう翅は開きませんでした。
この後、オスは草原ではディスプレーを行いませんでした。

以下は1月9日にゾウが倒したと思われる木の葉に止まって開翅したメスです。
キララ第2ポイントの北東のはずれです。
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<10/01/09撮影 カオヤイNP D700 DXクロップモード NK Fisheye 10.5mm F/2.8G×1.5>

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<10/01/09撮影 カオヤイNP D700 DXクロップモード NK Fisheye 10.5mm F/2.8G×1.5>
3日には、この木は倒れていませんでした。
直ぐ脇にゾウの足跡と新鮮な糞がありました。

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<10/01/09撮影 カオヤイNP D700 VR 105mm F/2.8G ×1.4>

ウスアオモンキララシジミ(Poritia hewitsoni)♂in Khao Yai NP vol.1 Nov,Dec'2009

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<09/12/13 9:28 撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G ×1.7>

今日は、
ウスアオモンキララシジミ(Poritia hewitsoni hewitsoni, CN:Common Gem)
です。

昨年11月22日、12月13日と2回、タイの自然と風景カオヤイさんが11月始めに見つけたカオヤイ国立公園内のPoritia hewitsoniの現れるポイントに、カオヤイさんに同行させて頂いて撮影に行きました。

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ここがキララシジミの現れるポイントです。
東南向きに森が切り開かれ、写真手前が道路になっています。
道路を越えると涸れ沢に向かって緩やかな斜面になっており、寒季の間は太陽が南にあります(タイは赤道と北回帰線の間にあるので、季節によって太陽は南だったり北だったり真上だったりします)ので、朝日から昼過ぎまでは日当たりは良くなっています。

11月22日も12月13日もカオヤイ国立公園のこのポイントの夜明け直後の気温は13~15℃と、とっても寒い朝でした。

この樹上性のシジミチョウは朝、日の当たるところに♂が降りてきて、青緑色に光輝く翅を広げてディスプレー行動をすることで知られています。
いずれの日も8時半くらいに活動が始まり、10時過ぎに活動が終了しました。

♂の出現を待つ間比較的落ち着いて、周りの様子なども観察していた二人でしたが、♂が現れてからの1時間ちょっとは、二人で「あっ 居た!居た!」「おおっ 開いた!開いた!」と子供のように走り回って楽しい時間は、あっという間に過ぎました。

特に12月13日は♂が目の前まで降りてきてその美しい翅を広げてくれて感激しました。

私のBlogに中で蝶の記事をご覧になっていらっしゃる方はお気づきかと思いますが、写真の大半が山岳森林地帯の国立公園内の地面にいる蝶の写真になっています。
私の趣味が森林内のトレイルを歩くことだと言うのも理由ですが、ここ熱帯では日本の高原や河原などのお花畑や花の点在する草原と言うのがほとんど目に付きません。
蝶がもっとも見られるのは吸水ポイントと呼んでいる蝶達が集団で吸水する川べりや、水の染み出している砂や土がむき出しになった林縁のスコールの後に水が流れるようなところです。
場所によっては濡れた未舗装の道路だったり、ゾウやシカ等の野生動物の塩舐め場だったりします。

したがって、蝶探しの基本は地面を探すことで、目の高さより上は飛んでいる蝶に行き会わない限りは滅多に見ませんでした。
ところが魅力たっぷりのこの樹上性のシジミチョウを知ってからは、木の上や林縁の葉の上も蝶を探すようになり、この2ヶ月ほどで、今まで出会ったことがなかったり、気づかず素通りしていた美しい林縁や森の中のシジミチョウやその他の蝶にいくつも出会うことができました。

カオヤイ国立公園におけるキララシジミの存在を教えてくださったカオヤイさんに感謝です。

Exif情報の詳細が必要な方は、フォト蔵‐Poritia hewitsoni vol.1にてご確認ください。

11月22日朝8:27、キララ登場です。
私にとって初めてのキララそれも開翅です。
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<09/11/22 8:27 撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G ×1.7>
日に輝く青緑色。みんな夢中になるのが分かります

その後1時間ほどは木の高いところでオスが見られただけでした。
突然、道路際の日のあたる砂利にオスが降りてきました。
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<09/11/22 9:27 撮影 カオヤイNP D700 VR 105mm F/2.8G ×1.4>
石の上で温まるためでしょうか。
裏面も興味深い紋様できれいですね。

また少しずつ下のほうにオスが降り始めました。
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<09/11/22 9:45 撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G ×1.7>
この日は328をビデオ雲台付マンフの三脚に載せて来たので、道路際のこのポイントでは自動車の邪魔になってあまり近寄れません。

メスが見えたかと思ったらオスが急降下、交尾を始めてしまいました。
一瞬、交尾前にメスの翅の表に紫の地にオレンジ色の斑紋が見えましたが撮影に至らず。
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<09/11/22 10:24 撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G ×1.7>

オスの半開きです。
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<09/11/22 10:26 撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G ×1.7>
日があたった時の輝きにはうっとりです。。

メスですが、10時くらいから2時間経ってもまだ同じ場所に居ました。
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<09/11/22 12:13 撮影 カオヤイNP D300 VR 70-300mm F/4.5-5.6G>

ここから12月13日。
この日は、ビデオ雲台付三脚をやめて、マンフの一脚を使用。
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<09/12/13 8:49 撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G ×1.7>
寄れる上に、かなり下までオスが降りてきています。

前回撮れなかった様な開翅写真がこの日は撮れました。
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<09/12/13 9:14 撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G ×1.7>

半開きの翅の間に見える青緑色の斑紋も、ベージュ基調の裏面とのコントラストで綺麗です。
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<09/12/13 9:21 撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G ×1.7>

前回逃したメスの開翅写真も撮れました。
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<09/12/13 9:48 撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G ×1.7>
メスも輝度はオスには負けますが、基部から外縁部に向けて、紫からピンクに変わるグラデーション、オレンジの斑紋などとても美しい表面をしていました。

オオルリチョウ

昨日は「オオルリ」でしたが、今日は
オオルリチョウ(英:Blue Whistling-thrush)
です。

昨日の「オオルリ」に「チョウ(鳥)」が付いただけですが、「オオルリ」がスズメ目ヒタキ科で大きさは15cm強、「オオルリチョウ」はスズメ目ツグミ科で大きさは30cm以上とかなり違います。

大晦日と元旦にカオヤイ国立公園のラムタコーン川の川べりとサラブリ県の公園で撮影しました。
鳴き声は「ギィーギィー」とうるさい時と結構きれいな声で囀る時とありました。

カンチャナブリの滝のある国立公園などでも見かけました。

昨日、一昨日の「オオルリ」「ヒメイソヒヨ」は日が当たると青色、瑠璃色が映えて「青い鳥」になりますが、暗いところでは黒っぽくしか見えない鳥です。
一方、この「オオルリチョウ」は同じ「青い鳥」でも、直接日が当たるような明るいところでは黒い鳥、朝日や夕日の柔らかい光や薄暗い森の中では「青い鳥」と色の見え方がかなり違います。
「アカハラシキチョウ」なども森の中で見かけると青い鳥ですが、森の外の日向ですと黒い鳥に見えますね。

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<09/12/31撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>
黄色い嘴が印象的です。
なかなか精悍な面構えです。
胸は黒地に白いごま塩模様になっており、」背中から尾が濃い青色です。

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<09/12/31撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>
このくらい薄暗いところで見たときが一番青色が冴えていたように思います。

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<09/12/31撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>
尾を開くと一層青色が目立ちます。

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<09/12/31撮影 カオヤイNP D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>
尾を開くと、大瑠璃の名前に恥じない青色ですね。

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<10/01/01撮影 サラブリ県 D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>
元旦、フクロウ君に逃げられた横を見るとこの子がスッと朝日を浴びて木の上に立っていました。
柔らかい朝日を受けている状態です。
光の加減で青が強くなったり黒が強く見えたりします

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<10/01/01撮影 サラブリ県 D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>

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<10/01/01撮影 サラブリ県 D300 VR 300mm F/2.8G×1.7>
前の二つの写真と同じ個体ですが、黒くしか見えません。

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    Phimee

     タイの昆虫、動植物などの自然、遺跡、仏像、風景などを写真で紹介します。

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