今年も残りわずか、ちょっと今年を振り返ってみます。
 今年は特に蝶以外の昆虫にもたくさん会えました。
 5月末から6月にかけて、2種類のテングビワハゴロモバイオリンムシオウサマナンバンダイコクコガネと会ってみたいと思っていた昆虫たちにぺブリ県の山岳地帯の国立公園で出会えたのを皮切りに、蝶以外の昆虫にもたくさん会えました。
 カオヤイでその後会えた、アカヘリエンマゴミムシタテヅノクワガタモドキテナガコガネなどもそうです。

 結局、ビワハゴロモの仲間はテングビワハゴロモの仲間(Pyrops属)が今日の子を入れて4種、その他のビワハゴロモの仲間(2種、Saiva属とフチドリヒメハゴロモ)、それと今日ちょこっと公開する韓国で出合ったシタベニハゴロモなどにも会えました。
 来年はどんな虫たちに会えるんでしょうか。

 まずは、今年の8月韓国ソウルの世界文化遺産「宗廟(そうびょう)」で出合ったシタベニハゴロモです。 
 分布はインドから中国、韓国までです。
 が、昨年石川県で外来繁殖(数千尾)が確認されたそうです。
 フチドリヒメハゴロモに全体の姿や大きさは似ていますが、一本角がありません。
(当初、小さい画像でUPしましたが、意味がないので普通サイズに変更しました。)
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<11/08/13撮影 ソウル D700 VR 28-300mm F/3.5-5.6G>

 本題です。
 今日は、サラブリ県の滝のある国立公園のこの時期の定番、
テングビワハゴロモ(Pyrops candelarius、英名:Longan lanternfly)
の開翅です。

サラブリのテングビワハゴロモ 2011 その1
 この種類は、後翅は鮮やかな黄色で、外縁付近は青黒くなっています。
 タイにいるPyrops属では、この色合いの種類が多く、青い後翅の種類は少ないようです。

 だんだん翅を開いていって、最後は飛び立つ瞬間までを連続写真にしました。
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<11/12/03撮影 サラブリ県 D700 VR 105mm F/2.8G ×1.4 SB-900>

 実は、ウソです。

 翅を開いた状態で木に乗せて、だんだん翅を閉じていく状態をストロボ発光で連写して、逆順に並べた写真です。
 いかにも、翅を開いていくように見えると思うのですがいかがでしょうか。
  通常は、驚いたり、危険がせまるとものすごい勢いで翅を閉じたまま足の力でピョンと跳び、空中で翅を開いて大きな頭を上に、足を下にして立ったような形で飛びます
 したがって、本当は木に貼りついた状態では翅は開かないようで、私のこの2年間の数十頭の観察では、木についた状態で翅を開いたり閉じたりの行動や、木についた状態で翅を開いて飛んでいくという行動は見たことがありません。
 今日の写真の個体は、運悪く(良く)、ピョン跳びしたときに私の肩に当たって下の枯葉の上に落ちたのを、翅をつかんで開いた状態で木につけて、その瞬間から連写した写真です。

 今日の写真のExif情報の詳細が必要な方は、フォト蔵‐テングビワハゴロモ2011(サラブリ)その2 でご確認ください。

 こちらも、逆順で並べてありますので、スライドショーを見ていただければ、いかにも飛び立つように見えます。