今日は昨日の続きで、
フチドリヒメハゴロモ(Kalidasa nigromaculata,英名:Stick-horned lanternfly)
です。

 ビワハゴロモの仲間は、木に停まる時たいてい翅を閉じていて、普段は飛ぶ時しか翅を開いてくれません。
 この子は昨日の記事でお分かりのように木に停まっている時は、小さく(3cm程度)て赤い目と赤い顔、黒い短い一角が目立つだけで全体的に黒っぽく、他の派手な色使いのビワハゴロモの仲間に較べると地味に感じられます。

 しかし、図鑑などで展翅された写真を見ると後翅は、水色で、裏返すとオレンジ色のお腹などが写っておりなかなか綺麗に見えます。
 
 今まで暗いところで出会うか一瞬しか会えていなかったので、翅を開いて飛ぶシーンは撮れていません。
 この日は、珍しく明るくて開けたところで会えたので、飛ぶシーンを撮ってやろうとトライしました。

 何度か木についた状態から驚かせて飛ばそうとしましたが、ピョンと大きく跳ぶだけで飛び立ってくれません。
 近くの草むらに落ちたのを拾って、また木に着けて飛ばすというのを繰り返しましたがうまくいきません。
 そのうち、草むらから拾うと怒ったのか翅を広げて上にあげて威嚇しているようです。
 そのまま木に着けると、翅を上げたまま脚を伸ばし、後翅を上にあげたまま上のほうに歩くという動作をしました。
 そのうち翅を閉じるのですが、その後は何回か突っついたりすると、跳ばずに翅を上げてくれました。
 
 この子にとっては迷惑だったでしょうが、美しい後翅と派手な胴と腹部を十分に撮影することができました。

 その後、近くに居たも一頭(ちょっと翅欠け)も同じように翅を上げさせることがで来ました。

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 ネイチャーフォトグラファーの海野和男さんの「WILD INSECTS-デジタルカメラで撮る海野和男昆虫写真」という本の表紙のマレーシアで撮影の青い翅のビワハゴロモの写真の解説に、だいたいピョンと跳んでしまうが、怒ると翅を開くことがあり何度かトライして開く翅を撮影できたとあったのを思い出しました。

 今日の写真のExif情報の詳細が必要な方は、フォト蔵‐サラブリ県のフチドリヒメハゴロモ その2-2 で、ご確認ください。

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<11/06/18撮影 サラブリ県 D300 NK Fisheye 10.5mm F/2.8G ×1.5 SB-400>

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<11/06/18撮影 サラブリ県 D300 NK Fisheye 10.5mm F/2.8G ×1.5 SB-400>

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<11/06/18撮影 サラブリ県 D300 NK Fisheye 10.5mm F/2.8G ×1.5>

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<11/06/18撮影 サラブリ県 D300 NK Fisheye 10.5mm F/2.8G ×1.5>


 怒って翅を開くこの子たちの美しい姿のその他の写真は、フォト蔵のやや大きめの画面でスライドショーでごらん下さい。 
 ☆ クリックしてね ==>> 「フォト蔵スライドショー - サラブリ県のフチドリヒメハゴロモ その2-2」