今日は、出会ったときにその大きさに大変びっくりした、
The giant false leaf katydid(Pseudophyllus titan)
です。

 和名は調べましたが、分かりませんでした。
 英名からすると「ニセオオコノハギス」とでもすればいいんでしょうか。
 
 大きさは、写真で100円ライターと比べていただければ分かりますが触角を除いて12cm以上ありました。

 先々週の土曜日、ペブリ県の山岳地帯の国立公園で日の当たる道路上の獣糞に集まるフタオチョウの撮影をしていたら、目の前の林の中から緑色の大きな塊がフラフラ揺れながら空中を飛んできて、近くの道路にドサァッという感じで落ちました。降りるという感じより落ちるといった感じでした。
 近寄ってみてびっくり巨大なキリギリスです。
 動きは緩慢で、どこか具合が悪そう。
 私を見て擬死のために道路に落ちたのではなく、ほんとうに具合が悪そうでした。
 よく見たら、頭の上部にひび割れがあって、そこから白っぽい体液が泡になって出ていました。
 飛んでいて車にぶつかった何かで一旦林にたどり着いたものの、再度飛ぼうとしてダメだったのでしょう。

 腹部にも力なく、産卵管が力なく道路に垂れ下がっていました。 

 タイの蝶、昆虫のサイトで最も充実していると思われる "SIAM INSECT-ZOO & MUSEUM" では「one of the largest long-horned grasshoppers from Thailand」と表現されていました。
 翅の色や模様、大きさとも周囲に生えている草や木の葉にそっくり、この子が枝葉に停まっていたら全く気づかないでしょうね。
 見つけるのは大変でしょうが、枝葉の上の元気な姿が見たかったですね。  

 今まで、私がタイで出あった最も大きな虫(長さではムカデの仲間です)はサソリ(チャグロサソリ)でしたが、重量体積ともこの子が一番ですね。

 でもかわいそうなことに、この子が生き帰れるとは思えませんでした。

 今日の写真のExif情報の詳細が必要な方は、フォト蔵 - 巨大キリギリス でご確認ください。

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<11/05/21撮影 ぺブリ県 D700 VR 105mm F/2.8G ×1.4>
 とにかく巨大でした。
 触角を除いても12~13cmの大きさがありました。

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<11/05/21撮影 ぺブリ県 D700 VR 105mm F/2.8G ×1.4>
 胸部の背に縦に左右2か所損傷があり、体液が出ていました。
 車にでもぶつかったのでしょうか。

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<11/05/21撮影 ぺブリ県 D700 VR 105mm F/2.8G ×1.4>
 腹部にも元気がなくだらしなく下がって産卵管が道路を舐めています。
 ちょっと元気になるのは無理なようです。
 巨大さがライター(長さ8cm)と比べて分かるでしょうか。

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<11/05/21撮影 ぺブリ県 D300 NK Fisheye 10.5mm F/2.8G ×1.5>
 右上空を飛んでいるのは、やや大型の蝶「フタオチョウ」です。
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<11/05/21撮影 ぺブリ県 D700 VR 105mm F/2.8G ×1.4>

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<11/05/21撮影 ぺブリ県 D700 VR 105mm F/2.8G ×1.4>

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<11/05/21撮影 ぺブリ県 D300 NK Fisheye 10.5mm F/2.8G ×1.5>

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<11/05/21撮影 ぺブリ県 D300 NK Fisheye 10.5mm F/2.8G ×1.5>

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<11/05/21撮影 ぺブリ県 D300 NK Fisheye 10.5mm F/2.8G ×1.5>