今日は、サラブリ県で撮影したキシタカザリシロチョウの交尾シーンと蛹です。

 カザリシロチョウの仲間の食草はヤドリギ科ですが、蛹を作る時は食草ではなくその近くにある木や草に集団で移動してまとまって蛹を作る習性があります。
 サラブリ県の良く行く国立公園の大沼のほとりにあるマメ科の大木の地上1~2mのところにまとまって蛹がありました。
 周囲を探したのですが残念ながら幼虫の居るヤドリギは見つけられませんでしたし、蛹から羽化する瞬間も撮影できませんでした。

 ただ、成虫がこのマメ科の木に何頭も停まったり、まだ動きの怪しい羽化したての成虫がこの木の周囲でたくさん見られたことや、低い位置に蛹があったという偶然で蛹を見つけることできました。

 同じ木の高いところでは羽化したてのメスを相手の交尾カップルがいくつも見られました。

 昨日のカオヤイのヒマワリヒヨドリの群落の周囲で見られたような交尾拒否はこの蛹が群居している場所では当然見られず、この木からかなり離れた同じ公園内の疎林の中で見られました。

 Exif情報の詳細が必要な方は、フォト蔵 - キシタカザリシロチョウその1 でご確認ください。

 まずは、交尾シーンです。
 蛹がたくさんついていたマメ科の大木の上の方に交尾カップルがいくつか観察できました。
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<10/12/06撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>
 上がオスで、下がメスです。

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<10/12/06撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>

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<10/12/06撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>
 別のカップルですが、やはりオスが上でメスが下です。

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<10/12/06撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>
 こうやって交尾したままオスがメスをぶら下げて飛ぶシーンもいくつか見られました。
 アゲハやタテハの仲間でもこうしたシーンが見られますが、アゲハではメスがやや小型のオスをぶら下げて飛ぶシーンが多いのにこちらはオスがメスをぶら下げて飛んでいました。

 ここから蛹です。
 交尾がいくつか観察されたマメ科の大木の下の方1~2mの高さの枝先に蛹が群居していました。
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<10/11/21撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>

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<10/11/21撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>

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<10/11/21撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>
 カザリシロチョウの食草はヤドリギ科と言われていますが、周囲やこの木の上の方を探しましたがヤドリギも幼虫も見つけられませんでした。

 ここからは、このところ良く見かけるメスの交尾拒否シーンです。
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<10/11/21撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>

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<10/11/21撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>

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<10/11/21撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>

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<10/11/21撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>
 別のメスによる交尾拒否シーンです。
 既に交尾が終わっているメスは、オスにしつこく求愛されると、とにかく草木でも地面でも近くに停まれる場所を探して降りて、このポーズをとるようです。
 これをされるとオスはなすすべもなく周りを旋回するだけですね。

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<10/11/21撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>

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<10/11/21撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>
 交尾を拒否されたオスは未練たらたら、メスが既に飛び去った地面近くをその後も旋回していました。

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<10/11/21撮影 サラブリ県 D300 VR 70-200mmF/2.8G ×1.7>